製薬会社勤務を経て、大分赤十字病院に入社。
1982年に永冨調剤薬局を設立。
多様化する医療環境に柔軟に適応する能力を持ち、受身ではなく、
積極的な調剤薬局のスキームを具現化するバイタリティの持ち主。

日本保険薬局協会 九州・沖縄副ブロック長および大分市薬剤師会
会長であり、薬剤師と経営者としての2つの視点から地域に根ざし
た調剤薬局をめざす。

      創業30周年を迎え、これまでを
振り返りながら、感想をお聞かせください。

 

永冨 多くの方々に支えられてきた30年でした。設立当初、3人の薬剤師でスタートした当社も平成25年4月現在、25店舗、スタッフ数135名を超えるまでになり、地域に密着したきめ細やかなサービスを展開できるようになりました。医療の一翼を担う調剤薬局として、皆様に評価された結果が今につながっていると思います。本当にありがとうございます。

      医療環境が激変する中で、どのように永冨調剤薬局の存在感を示していこうとお考えですか。

 

永冨 各店舗それぞれが位置する地域に合わせたサービスを実施していくことだと考えています。ある店舗では高齢の患者さまが多い、ある店舗ではお子さまが多いなど、それぞれの店舗特性に合わせたサービスを心がけ、調剤業務やOTC(一般市販薬)の取り扱いなど、患者さまをトータルにサポートできる健康発信拠点でありたいと考えています。また一部の店舗では、管理栄養士によるカロリー計算なども含めた健康相談会を開いています。さらに急激に進む高齢化社会に対応するため、在宅医療にも力を注いでいきたいと思います。まずは在宅医療に特化した3店舗をつくり、サービスの精度を高めていきたいですね。患者さまひとりひとりの声に耳を傾け、職員の意見を取り上げ、迅速に対応できることが当社の強みなのではないでしょうか。

      選ばれる調剤薬局とは?

 

永冨 医薬分業はある意味、患者さまに手間を強いていると思います。いままでは一ヵ所で診察を受け、薬を受け取ることができていました。でも、医薬分業になり、病院の後、わざわざ、調剤薬局に足を運ばなければならなくなりました。患者さまは当社ではなく、他の調剤薬局でも薬を受け取ることができます。言い換えれば、もし私共のサービスが良くなければ、患者さまは永冨調剤薬局を選んでくれないと思います。スタッフの対応はよいか、安心か、信頼できるかなど、さまざまな観点で選ばれる調剤薬局をめざすことが企業のブランド力を高めていくことになると思います。スタッフひとりひとりが、患者さまにとって必要なことを真剣に考え、行動していく。調剤薬局はサービス業であることを忘れず、接客、接遇に力を入れ、薬のプロフェッショナルとして愛情を持って患者さまと接することが、当社が選ばれる最大の理由になると思います。単なる満足ではなく、患者さまに感動を与えることができる当社らしいサービスを提供していきたいですね。

 

      経営者として、
またひとりの薬剤師との信念は?

 

永冨 すべての人に対して誠実に接すること。何事にも正直であり、ブレずに正しいことを全うしていきたいですね。2012年に大分市薬剤師会の会長に就任しまして、自らが発する一言が大切であることを改めて実感しています。企業のトップとして、また大分県の薬剤師を牽引していく立場として、調剤薬局の未来を拓いていきたいと思います。

      社員にとってどのような社長でありたいと思いますか。

 

永冨 明るく元気でさわやかにって感じでしょうか。オンとオフのメリハリのある社長でいたいです。仕事のときはピリッと、会食のときは私が全身全霊で社員をおもてなししますよ(笑)。

 

      薬剤師にとって必要なことは?

 

永冨 薬の知識やコミュニケーション力は当然ですが、どんなに一生懸命やっていても、1回のミスで信頼はなくなります。常日頃からすべての業務に細心の注意を払い、向上心を持って仕事と向き合う気持ちがとても重要だと思います。

 

      メディカルパートナーに期待することは?

 

永冨 メディカルパートナーの主な業務は保険請求や医療請求、接遇、接客ですが、薬剤師の単なるサポート役ではないと考えています。保険請求や調剤報酬事務のプロとして薬剤師と共に、患者さまにとってよりよい環境をつくっていく重要な役割を担っています。

      新人教育でモットーにしていることはありますか。

 

永冨 新入社員のための研修制度では、決して急がず、また詰め込みすぎず、自分のペースでいろいろなことを習得していくことができます。世代的にも近い先輩が教えてくれますので、身近な存在としていろんなことを気軽に相談できると思います。また、各種試験合格へのサポートも充実しています。全社あげて試験合格の後押しができる体制が整っています。

 

      社員との交流方法は?

 

永冨 会社全体の食事会やブロックごとの食事会、慰安旅行など、先輩と後輩との交流も盛んです。今年から社内報を年4回発行し、店舗間、職員間の情報交換を行っています。またボーリング、ゴルフ、テニス、料理、ジョギングなど、さまざまな同好会もありますよ。面倒見のよい先輩たちがたくさんいますので、すぐに打ち解けることができます。

 

      薬剤師として喜びを感じたエピソードなどをお聞かせください。

 

永冨 3店舗目を開設したころでしょうか、深夜でも診察を行っている小児科のドクターがいらっしゃいまして、私がクリニック隣のアパートに住み込み、24時間体制を取っていました。まだ携帯電話のない時代ですから、枕元に電話を置き、いつでも対応できるようにしていました。夜中の2時、3時に調剤して患者さまやドクターから「ありがとう!」の言葉をいただいた時には、とてもうれしかったですね。医療に携わる人としての原点を学んだ気がします。

      薬剤師やメディカルパートナーを志す学生にメッセージをお願いします。

 

永冨 学生時代は二度と来ませんので、多くの友達とお付き合いし、楽しい学生時代を過ごしてください。それにより楽しい思い出ができ、コミュニケーション能力を養うことができると思います。

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